始める前に
- 引き継ぐサイト一件と、現在の管理者
- ファイル・配信・ドメインの正式な入口を確認する権限
- 秘密情報の値を載せない作業用の一覧
用語が分からないとき
- 正本
- その作業で正式に使うデータです。同名の下書きや古いコピーと区別します。
- 照合
- 二つの記録を見比べ、同じ対象・時刻・内容かを確かめることです。
- 権限
- 閲覧、編集、管理など、誰がどの操作をできるかの設定です。
引き継ぐ人と受け取る人の確認範囲
棚卸し表を書く人が、すべての契約や保管先の管理者である必要はありません。確認できる場所と、所有者へ確認を依頼する場所を分けて、一つのサイトの引き継ぎを進めます。
設定を変えずに確認すること
- 公開URLと、記事・画像・ソースの編集元を一つずつ対応づける。自分の権限で見られない保管先は「未確認」とし、確認できる担当者を記録する。
- 受け取る人が自分のアカウントで、必要なファイルと公式の管理入口へ辿れるかを確かめる。辿れない場合は場所の案内不足と権限不足を分け、所有者へ依頼する。
この手順で使う用語
- 契約の所有者
- 契約・請求や管理者変更を扱う人。日々の記事更新を担当する人と同じとは限りません。
- 編集元と公開版
- 更新するファイルと、現在配信されている版。保存日時が新しいファイルを見つけただけでは公開版を特定できません。
- アクセス申請先
- 必要な権限を依頼する相手や手順。個人のログイン情報を共有することとは分けて記録します。
所有者と後任へ渡す情報
公開URL、編集元・保管先の参照、確認日時、必要な操作、権限を確認できる人、未確認の項目と次の担当を渡します。秘密の値そのものではなく、許可された保管先とアクセス申請の手順を揃えてください。
確認済みと未確認の境界
表を埋めることと、後任が操作できることは別です。後任の権限や公開版を確認できなければ該当欄は未確認。契約所有者の変更や本番の更新まで完了したとは記録しません。
一つのサイトから、正式な入口を集める
まず一件のサイトで、記事と画像を一つずつ選びます。公開中のものをどこから編集するか確認してから、ドメイン、配信、設定、メール、解析の担当へ範囲を広げます。
公開URLと編集する入口を並べる
配信中の記事と画像を開き、更新するファイルや管理画面を担当者と照合します。ファイル名や更新日時だけで最新版と決めず、Git管理なら配信中の版とコミットも確認します。
所有者と確認方法を記入する
各行に正式な入口、所有者、確認した日時・方法を残します。分からない入口や所有者は未確認とし、確認できる担当と次の予定を記入します。
受け手の権限を別に確認する
共有リンクを送れたことだけでは、受け手が必要な操作をできるとは限りません。本人が正式な入口へ辿れるかを確かめます。表には秘密の値を貼らず、管理された保管先とアクセス申請の手順だけを残します。
記入例:サイト引き継ぎの棚卸しを一枚にする
次の表は架空のサイトを使った記入例です。記事データ、画像、ドメイン、サーバー、問い合わせを別行にし、「正しい保存先」「管理できる人」「次の確認日」を埋めます。パスワードや復旧コードそのものは表へ書かず、保管庫の参照名だけ残します。分からない欄は推測で埋めず未確認とし、その欄を先に調べます。
重複フォルダを見つけても、最初に削除しません。更新日時だけで正しさを決めず、実際に配信しているファイルや担当者の確認と照合します。別フォルダへ移す場合は、サイトからの参照や同期処理に影響がないか確認してから行います。棚卸しの終了条件は「きれいになった」ではなく、第三者が正しい入口へたどれることです。
引き継ぎ対象ごとの入口と担当
記事・画像・契約・受信先を別々に確認します。表は架空の記入例です。
| 対象 | 正しい入口の例 | 確認する人 | 見直す時点 |
|---|---|---|---|
| 記事 | Gitのcontent設定 | 編集担当 | 更新時 |
| 画像 | 配信ディレクトリ+元画像 | 制作担当 | 差し替え時 |
| ドメイン | 契約管理画面 | 契約所有者 | 更新前 |
| 問い合わせ | フォーム+受信先 | 運営担当 | 担当変更時 |
配信中のデータから、正しい保存先を確認する
最初の対象は記事一つと画像一つに絞ります。公開URLを開き、どのファイルや管理画面から変更するのかを担当者と照合します。下書きや古い書き出しが同じ名前で残っていても、更新日時が新しいという理由だけで正本にしません。表には「公開中のURL」「編集する入口」「配信への反映方法」を別々に記録します。
たとえばGit管理のサイトなら、本文の保存先だけでなく、本番が参照するブランチと反映手順も必要です。画像は配信用の軽量版と再編集する元画像を分けて記録します。未確認のファイルを移動・削除する整理は後回しにし、まず現在のリンクや更新作業を壊さずに正本を特定します。
管理できる人と、使えなくなった場合の連絡先を分ける
ドメイン、サーバー、問い合わせ受信先について、契約を管理する人と日常の作業担当を確認します。作業担当がログインできても、更新請求や復旧連絡を受ける人が別なら、引き継ぎは終わっていません。表には担当者の役割と、アクセスを依頼する窓口を残します。
パスワード、秘密鍵、復旧コードを棚卸し表へ貼り付けません。権限を管理する保管庫の項目名や社内手順への参照を記録し、新担当が正規の手段でアクセスできるか確認します。外部アプリの接続権限はファイルの保存先とは別項目です。用途と担当が説明できない接続は、停止の影響を調べてから見直します。
新担当が一件たどれることを終了条件にする
新しい担当者に表を渡し、記事の編集画面、公開画像の元データ、ドメイン更新の担当を探してもらいます。口頭で補わないと進めない箇所は、表の入口や参照先が足りません。その欄を直してから、残りのファイルやサービスへ広げます。
配布表の受け手確認欄を対象ごとに複製し、本人が自分の権限で行った操作、日時、必要な役割、結果を記入します。まだ試していない操作は未確認、アクセスできなかった事実は要確認とし、原因は推測しません。資料を開けても編集・公開まで確認済みにはしません。共有設定を管理担当が確認した結果は別欄へ残します。
確認日と未解決欄を残します。「サーバー担当が未確認」のような項目は、担当者と次の確認日をセットで記録し、完了欄へ移しません。担当変更、契約更新、保存先の変更があったときに表を見直すと、毎回すべてを調べ直す負担を減らせます。
入口へ到達してもアクセスできない場合は、所有者と権限を確認します。勝手に全員公開へ変更せず、アクセスを依頼する窓口を表に残してください。復旧方法や共有経路が不明だった項目は、対応するガイドで確認します。
対象:
公開中のURL:
編集・管理する入口:
配信への反映方法:
作業担当/契約管理者:
手順・保管庫への参照(秘密の値は書かない):
確認日時/確認した人と方法:
後任が自分の権限で確認した操作と結果:
未解決事項:
次の作業と確認条件:
確認する担当/確認予定日:
完了の確認
- 配信中の版と、記事・画像・契約の正式な入口・所有者・反映方法が対応する
- 受け手本人が自分の権限で一件たどった操作・日時・結果を、設定確認と別に残す
- 未試行の編集・公開・契約更新と、不明な所有者・権限は、次の担当と確認予定を付けて引き継ぐ
確認できなかった項目は、未確認として次の作業に残してください。